身内が亡くなったとき、行わなければいけなくなる遺品整理。
短くても数ヶ月、場合によっては数年かかることも珍しくないそうです。

これを、長いと感じられるでしょうか。

私はそうは思いません。
遺品整理にはたっぷり時間をかけてもいい、むしろ時間をかけられるだけかけることをおすすめします。

親しい人を亡くした悲しみや喪失感は、とても大きなものです。
しばらくは何も手につかない何をする気にもなれないほど、気持ちがひどく落ち込むこともあります。葬儀などに関わる様々なことをこなすだけでも大きな負担になります。

また、ふだんの整理整頓を考えてみてください。
「断捨離」ブームなどがありましたが、実際やってみますと、自分のものを少し片付けるだけでも大変です。ひとつひとつの物に思い出があったり、もしかしたらまだ使えるかもと思ってしまったりして、なかなか作業が進まないものです。

以上を考慮すれば、遺品整理がどれだけ負担がかかるものなのか、おわかりいただけると思います。
遺品整理は、つらい気持ちの中で、故人の全ての持ち物について、行わなければならないのです。
心理的負担が大きく、作業量は膨大なものになります。

ここで、故人は旅立ってしまいましたが、遺品はしばらくはそのまま残ってくれます。時間的な猶予はあるのです。
お葬式の後、慌てて遺品まで片付けてしまっては、故人を思い出すよすがまで失ってしまうことになりかねません。
遺品整理は、身内の人たちと一緒に、しみじみと故人の思い出を話しながら、ひとつひとつ故人を偲びながら、ゆっくりやっていきましょう。

また、まだ使えるものなら自分たちで使ってもよいでしょう。
物によっては自分や子や孫の世代に伝えていったほうがよいものもあるかもしれません。
このようにすれば、遺品整理を通じて故人を供養することにつながるはずです。

もし遺品を手放したり処分したりすることになっても、写真を撮っておいたり、電子化したりして、残せるものは残せる形でできるだけ残しておくことをおすすめします。
一度失ったものは、基本的に二度と戻ってきません。人の死を経験したばかりであれば、なおさらその意味をわかっていただけるはずです。

このように、遺品整理はゆっくり時間をかけて行うことをおすすめいたします。
時間をかけて丁寧にやっていくなかで、気持ちの整理がつきますし、癒されたりすることもあるでしょう。

ただし、賃貸住宅などで退去期限があったり、忙しくてなかなか充分な時間がとれなかったり、遠方にお住まいで実家と往復するだけで一苦労・・・というようなケースも考えられます。

そのようにどうしても自分たちだけでは遺品整理をできそうにないという場合には、遺品整理業者への依頼を検討するようにしたほうがいいかもしれません。